公開日 2009.05.20
~科学の力で犯罪に挑む~
科学捜査研究所は、犯罪現場などから採取された証拠物件等を鑑定・検査し、犯罪を科学的に解明・立証する業務を行っています。
当所には、法医科、化学科、物理科、人文科があり、それぞれの専門的知識、技術と各種鑑定機器を駆使して、事件・事故に関係のある様々な資料についての鑑定、検査を行っており、その結果は犯罪捜査や裁判の証拠として利用されています。
新しい形態の事件・事故が発生する複雑・多様化した社会に、私たち科学捜査研究所職員は鑑定技術の専門家として立ち向かい、犯罪や事故原因等を解明するために、時には現場に臨場し、専門家の立場から鑑識活動や捜査を支援しています。
各科の業務
法医科
犯罪現場に残された人体に由来する資料(体液、身体組織など)から、血液型鑑定やDNA型鑑定により個人識別、毛髪の異同識別を行います。
化学科
麻薬、覚せい剤、大麻などの依存性薬物や、中毒事件の薬毒物鑑定、火災現場の残焼物の油類鑑定、轢き逃げ車両の塗膜片の鑑定など、その他化学工業製品の鑑定・検査を行います。
物理科
火災現場で採取された配線器具や燃焼器具の出火原因の有無、産業事故の機械・構造物の検査、銃器や弾丸類の異同識別や威力検査、交通事故の速度鑑定、抹消刻印の検出などを行います。
人文科
< 文書係 >
筆跡や印影の鑑定の他、偽造通貨・有価証券・カード・運転免許証などの偽造印刷物の鑑定、不鮮明文字、加筆改ざん文字などの不明文字鑑定を行います。
< 心理係 >
人体の生理反応を測定するポリグラフ装置を用いて事件についての質問に対する反応を測定し、被検査者が犯行の詳細事実について知っているかどうかを検査します。
現場科学検査班
重要事件の発生とともに現場科学検査班を編成出動し、現場で行うことが可能な科学的検査を行うとともに、科学的知識が必要な資料採取について技術的指導を行います。